はじめに
CADスキルは設計・製造・建築の現場で依然として強い武器になります。
特に資格を持っていれば、未経験からの転職やキャリアアップで有利に働くことが多いです。
本記事では、主要なCAD資格の特徴、業界別にどの資格を優先するべきか、履歴書・ポートフォリオの作り方、採用で評価されるポイントまで、最新情報を交えて具体的に解説します。
目次
- CAD資格はなぜ転職で有利か
 - 主要なCAD資格と特徴(2次元/3次元/ソフト別)
 - 業界(建築・製造・設備)別の優先順位
 - 転職で評価される「資格+実績」の作り方(履歴書・ポートフォリオ)
 - 学習・受験の具体的ロードマップ(費用・スケジュール)
 - 面接でよく聞かれる質問と答え方のコツ
 - まとめ:資格は入口、現場経験と提案力が最終勝利の鍵
 
CAD資格はなぜ転職で有利か
資格は「そのソフトや製図知識を一定水準で使える」という客観的証明になります。
求人側は、即戦力や教育コストの削減を重視するため、特に実務経験が浅い場合、資格が合否に直結する場面が多いです。
また、世界的に認知された認定(例:Autodesk、SOLIDWORKS)は海外案件や上流設計へつながるといった利点があります。
主要なCAD資格と特徴
- 2次元CAD利用技術者試験(2級・1級):日本で古くから知られる資格です。製図の基礎から運用までが問われ、建築・設備・機械の企業で評価されます。試験は年間スケジュールが設定されており、受験料や開催時期は公式ページで確認可能です。ACSP 一般社団法人コンピュータ教育振興協会
 - オートデスク認定資格(AutoCAD / Revit / Fusion):AutoCADやRevit、Fusionなどソフト別の世界共通認定です。ソフト操作に関する実務的スキルを証明できます。特にBIM(Revit)を扱う建築系では価値が高いです。
 - SOLIDWORKS認定(CSWA / CSWP 等):製造業・機械設計分野で強い認知度になります。3次元モデリングや解析の基礎~上級まで段階的に証明できます。SOLIDWORKS
 - その他(メーカー系資格や技能検定):機械・プラント製図技能検定など国家資格も存在し、特定分野で高く評価されます。
 
業界別:どの資格を先に取るべきか
- 建築・設計事務所:まずは「2次元CAD利用技術者」と「Revit(BIM)」の認定が優先となるでしょう。BIMの導入が進む現場ではRevitのスキルが差になってきます。ACSP 一般社団法人コンピュータ教育振興協会
 - 製造・機械設計:SOLIDWORKSのCSWA/CSWPや、3次元モデリングの実務経験を示す資格が強いです。図面からモデリング・アセンブリまで理解していることを示しましょう。SOLIDWORKS
 - 設備・プラント・施工図:2次元の正確さ+図面読解力が重要です。2次元資格と現場図面経験をセットにするのが有効です。求人サイトの募集動向を見るとCAD経験者は依然として需要が高いです。
 
転職で評価される「資格+実績」の作り方
- ポートフォリオ:単なる合格証だけでなく、実務で作成した図面(守秘義務に配慮してサンプル化)や3Dレンダリング、工程改善に寄与した実例を掲載するとよいでしょう。図面の前後比較や「あなたの工夫(時短・精度向上)」を明記すると採用側の評価が上がります。
 - 履歴書・職務経歴書:資格欄に取得年月と認定番号(あれば)を記載しましょう。職務経歴では使用ソフト、担当業務、作図枚数やプロジェクト規模を数字で示すと説得力があります。
 - LinkedIn / ポートフォリオサイト:海外案件や外資系を狙うなら、AutodeskやSOLIDWORKSの認定情報を英語で掲載しておくと有利になるでしょう。
 
学習・受験の具体的ロードマップ(スケジュール・費用)
- 現状把握:使用ソフトと目標業界を決める(1日)。
 - 基礎学習:2〜3ヶ月(毎日1時間)で2次元の基礎+製図知識を習得。並行して無料チュートリアルや有料講座を活用。
 - 資格受験:公式の試験スケジュールを確認して申込(CAD利用技術者試験などは年間スケジュールあり、受験料や期日は公式で発表)。AutoCADやSOLIDWORKSはオンライン教材/試験対策講座が豊富。
 
- 費用:入門講座は数千〜数万円、認定試験は試験によって5千円〜数万円。試験名や回によって変動するため公式情報で直近を確認してください。ACSP 一般社団法人コンピュータ教育振興協会
 
面接でよく聞かれる質問と答え方(実例)
- 「どのCADで何年使っていますか?」 → 使用歴だけでなく、どんな図面を何枚作成したか、困難をどう解決したかを短く説明できるようにしましょう。
 - 「ミスをどう防いでいますか?」 → チェックリスト・テンプレ化・上流との確認フローを具体例で示せるとよいでしょう。数字(ミス削減率など)があればより評価があがります。
 - 「BIMや3Dに移行した経験は?」 → 小さな案件でも導入経験や学習経験(e.g. Revitでのモデリング)をアピールしましょう。資格と合わせて効果が伝わりやすいように工夫できるとよいでしょう。
 
まとめ:資格は入口、現場経験と提案力が最終勝利の鍵
CAD資格は転職のドアを開く力がありますが、最終的に評価されるのは「現場での対応力」と「設計改善に向けた提案力」です。
まずは業界に合った資格を一つ取り、並行して実務(または実務に近い課題制作)で成果を作る——このセットが最短で内定につながります。
求人検索は専用のCAD求人サイトや大手転職サイトを並行利用すると効率的です。
参考リンク(公式・解説)
- 2次元CAD利用技術者試験(公式スケジュール・案内)。ACSP 一般社団法人コンピュータ教育振興協会
 - オートデスク認定資格プログラム(AutoCAD、Revit等)。My Autodesk
 - SOLIDWORKS認定試験(各種レベル)。SOLIDWORKS
 
  
  
  
  